書籍紹介

乳幼児観察入門: 早期母子関係の世界

乳幼児観察入門: 早期母子関係の世界

木部 則雄 (監修, 翻訳), 鈴木 龍 (監修, 翻訳), 脇谷 順子 (監修, 翻訳), リサ・ミラー (編集), & 3 その他

「乳幼児観察」は、第二次世界大戦後、ジョン・ボウルビィによって
タビストック・クリニックに設立された子どものサイコセラピストコースの
基礎訓練として、エスター・ビックによって創案された。
それは、訓練生が健康と目された乳幼児の家庭を決まった曜日に1時間訪問し、
乳幼児が生後間もなくから2歳になるまで観察するものである。
この乳幼児観察は、予想以上に大きな経験と知見を導くことが判明した。
その結果、乳幼児観察は、子どもの精神分析の基礎訓練を超えて成人の精神分析の基礎訓練まで拡大し、英国を超えて主に欧州各国に拡大し、精神分析学派を超え、さらにはサイコセラピストを超えて、医師、看護師、研究者、保育士など、
すべての子どもの援助に関わる職種にまで拡大している。

本書は、この乳幼児観察の必読テキストの待望の邦訳。
乳幼児観察の基礎となる理論や方法論の解説に続き、8つの詳細な観察記録を提示。
社会的階級や民族的背景、子育てに対する両親の考え方などがそれぞれ異なる
多様な事例それ自体がもたらす衝撃から、乳幼児観察のエッセンスを学ぶとともに、乳幼児の複雑で豊かなこころの世界に触れる。